みんなにできる歯科を通じたボランティア
 歯科医院に治療に行くってみなさん足が重いことと思います(笑)
 でも歯科医院にボランティアに行くならどうでしょう?これならそんなに足が重くないんじゃないですか?
 でも歯科医院でボランティアですか?!って思いますよね。それがみなさんに簡単にできるんです(*^_^*)
 それは「取れてしまった銀歯」とかその他金属を寄付してもらうことです。
 もちろん取れても使える銀歯はもう一度お口の中にセットしますが、使えない銀歯などを寄付してもらおうと言うことです。

 「取れた銀歯」は歯科用の合金です。もし良質な合金が使われていればそれにはほんの少しですが金が含まれています。また、その他の銀なども溶かして分離すればリサイクルできます。まさにちりも積もれば山となると言うのがぴったりです。
 携帯電話のリサイクルもよく叫ばれていますよね。あれと同じことです。

 銀歯と言ってもひとつひとつは大きくても2gとか1gですが、たくさん集まれば寄付するくらいの力になります。

 そのままですと単なる産業廃棄物にしかならない「取れた銀歯」ですがそれを専門の業者に頼んで取り出してもらいます。成分分析を行い、溶かしてそれぞれの金属に分けて取り出します。

 ただ分析するのにもお金がかかります。1回分析してもらうのに1万円近くかかりますし、溶かした金属を取り出して精製するのにも費用がかかります。

 なのでたくさん集まらないと赤字になってしまいます。

 みなさんから集めた「取れた銀歯」が寄付するくらいたくさん集まるといいと思います。

 いそざき歯科ではすでにワールドビジョン(http://www.worldvision.or.jp/)でチャイルドスポンサーをしています。それに加えて先日はぼく個人でミャンマーのサイクロン援助に募金させていただきました。

 みなさんの「取れた銀歯」がたくさん集まるといろいろ追加で寄付させていただこうと思います。

情けない
 情けないって今のねじれ国会運営をやってる福田政権のことじゃないですよ。(笑)
 今回、4月に改正される保険点数のことです。
 保険点数に関してはあまり考えたくないんですが、今回は本当に日本という国がなさけなくてこういう発言をしてしまいます。日本の保険システムについては考え方自体がおかしいし、財政的にも破綻しているし抜本的に考え直す必要があることはすでにいろいろ発言しているとおりなのですが。

 今回はなぜ情けないかというと歯科に限っての話でそれ以外は知らない前提ですが、「ある物」を医院に設置していれば(ダイレクトに言うと購入すればってことです)初診の点数に30点加算できることになるそうです。
 ある物って言うとAEDです。AEDってご存知でしょうか?自動体外式除細動器とも言われますがいわゆる心臓の電気ショックですね。でも心臓の病気に万能ではなく心筋梗塞やばたんと倒れたりする脳梗塞にはまったく無関係です。心室細動と言って心臓が正常な拍動をしなくなった時のみに有効です。ただし心室細動には非常に有効であり、救急車が到着する以前に処置をするとよいとされています。

 ではこれを歯科医院に設置すると初診料が加算されるってよいことでは?と思う人もいらっしゃると思います。確かにないよりあったほうがよいというのは言えると思います。でもちょっと待ってください。

 心室細動で倒れる人を救ったりするのは本来は一次医療と言って広く国民全体に普及すべきものです。そしてそれは国民全体が相互扶助の精神の元に行うもので税金を投入するべきものです。ところが国も財政が厳しい、香川県なんて財政再建団体に転落寸前。公立学校の耐震補強さえお金が回らないのに公共機関にAEDを設置するお金なんてぜんぜんないってことです。

 ところが今回は勝手に医療機関でお金を出して買いなさい。そうしたら加算を出しますよというばかげたしくみを導入しているようです。ぼくらは二次医療機関と言って治療をするところです。そこに勝手にお金を出させておいて、国や地方にAEDが普及しないから民間に買わせようとしているんです。そして買わせることに成功したら、日本には○○万台普及しましたよって政府や厚生労働省が胸を張るしくみです。おまけにそれで儲かるのはAEDを主に作っているアメリカ・・・

 アメリカにそんなによい思いをさせるためにぼくらが毎日一生懸命患者さんを治療しているわけではありません。
 ましてやその利益受給者である企業がずらりと中央医療審議会のメンバーであるってことはどういうことなんでしょうね。

 30点の加算については初診時の加算なので1ヶ月に30初診として掛け算で900点=9000円 AEDが25万円なので27ヶ月。ほぼ2年くらいでもとは取れると考えるふしもある。でもこの2年ってみそだなぁ。だって2年後には保険改正がまたありますからね。

 医療機関が2年で損をしないように配慮したんだ!って中医協の委員は言うかも知れませんが、日本の歯科医院は6万7000件。
 5万件が購入するとして25万円の購入で12500000000円が動く。これって125億円ですよね。歯科医院に買わせるって言っても結局は国民の医療費から出るわけです。それって医療費から全国にAEDを配備する予算を出したことになりますよね。本来はAEDを全国に広く設置するために出す財源は医療費じゃないでしょ。どうせ125億円使うなら医療費として出したよって厚生労働省は言いたいんだろうけどそれは数字の付け替えだし、こんなに医療費を使ってんだからって言うんなら国民をだましてますよ。道路特定財源でカラオケを買うようなもんじゃないでしょうか?

ぁあーーーなんてなさけない国になったんだ。

パートタイマー均衡待遇推進
 当院では平成20年4月からのパートタイマー均衡待遇に関する法律の整備に併せて就業規則を改正し、監督官庁に届けました。顧問になっていただいている社会保険労務士さんによると香川県では歯科のみならず全事業所を含めて初めてNo1のケースらしいです! 正社員とパートタイマーの処遇制度を共通にするのはむしろ大企業のほうが難しいのかも知れません。
 当院では患者さんに安心して末永くお口の健康を維持してもらうために衛生士さんも長く勤務してもらうほうがよいと判断しました。そのために結婚、出産を経てもできるだけ長く勤めてもらおうとこの法律の趣旨を生かして制度の導入決定をしました。
 3月13日付けで財団法人21世紀職業財団から受理の書類が届きました。
 今後も患者さんの健康を守っていきたいとスタッフを含め全員で努力していくつもりです。

お勧めの本
 最近読んだ本でお勧めの本がありますのでご紹介します。
「誰が日本の医療を殺すのか」本田宏 著 洋泉社

 医療崩壊が報道をにぎわして久しいがこの本質に切り込んだすばらしい本です。
 わたしも医療関係者としてこの問題に関わらざるを得ない部分以上に興味があり、抜本的対策が取れないのかよく考えていました。医療崩壊に対して個人的な対処としては自分自身が患者になる場合と、自分が治療を担当する2種類について検討しなければならないが、一般の人は自分自身が患者になることについて真剣に考えてほしい。

 まず小児科の先生や産婦人科の先生が減少していくのにつれて非常に困ったことが起きているのはご存知の通りです。ではその原因として言われているのは研修医制度です。
 では研修医制度のどこが問題なのでしょう?
 よく言われているのは医師の偏在です。研修医が自由に研修先を選べるようになった結果、患者がたくさんいる都市部や生活環境のよいところに集中して、地方は人気がなくなった。
 それに拍車をかけるのが大学病院で、医局に新卒者が残らなくなった結果、提携の病院から医師を引き上げてますます地方病院に医師がいなくなった・・・これが厚生労働省の言う説明です。

 ところがWHOが2006年に発表した人口当たりの医師数は世界192カ国中、なんと63位。人口10万人あたりの医師数ではフランス337人、イタリア420人に比べて日本198人。そもそも医師の偏在ではなく絶対数が不足している。
 先進諸国が加入するOECD30カ国ではなんと下から数えて3番目。
 国内の偏在を主張する厚生労働省発表の県別医師充足度もちょっとおかしい。都市部でも100%に届かないが、地方では50%を切っている。でも、この充足度でさえも非常勤医師を合わせた数字。それを含まず常勤医師だけの充足度はなんと全国平均で36%。ただしこの充足度の指標は1948年に決められている水準。
 もう戦後ではないと言われた時期さえもさかのぼる。つまり戦後の混乱期の水準の36%だと言うことだ。
 これでは不足は明らかだ。

 でも数日前の新聞では医療改革進まずなんて見出しで医療費の削減がなかなか進まないことが取り上げられていた。
 国民のみんなも思っているのではないだろうか。だって、国に財源がないんだから医師の不足は仕方がない・・・と。

 実はこれもマジックだった。
 基本的には日本は世界で医療費が少ない国だそうだ。個別の診療報酬(患者負担+保険者負担=病院の収入)については後でコメントさせてもらうが、医療費が日本では現在31兆円。GNPに対する割合ではOECD加盟国の医療費の状況を見ると日本は対GNP比では2002年には7.9%と、30カ国中17位となっている。決して多いほうではない。ところが窓口金額(=患者さんの負担金)は全世界でトップ!(保険のないアメリカとかは除く)
 つまりは国が出す医療費が少なすぎるんです。おまけに国の財政を示す国家予算ではこんなに福祉政策にお金がかかってるじゃないかとばかりにアピールしている。が、だまされてはいけない。普通の国家予算だけではなく、現在少し一般の人にもその存在が明らかになってきている国の特別会計!ガソリン税などがここに入る。1リットル25円で20兆円だって!じゃあ普通の予算規模と比べてその特別会計っていくらだ?
 どこにそのお金がばらまかれているのか?しっかり調べてください。

 このように医師に入ってくる医療費が低レベルで国民負担率が世界一で、医師不足で医療サービスもレベルが下がってきている
この国の未来はどうするんだ!ってことね。

 やっぱり真剣に考える必要がありそうです。

 個別の診療報酬については次回説明しますが、医療をする側も受ける側もこれじゃだめだろう・・って言うレベルですから。
すごいですよ。

医療のコンビニ化
 昨今、医療崩壊が叫ばれて久しいですが特に産婦人科と小児科は大変だそうです。確かに療法の科が担当する患者さんは突発的な事態に見舞われやすいようです。突然妊婦の容態が変化したとか子供が突然高熱を出したなどがそのわかりやすい例でしょう。ところが最近では突然の容態の変化以上に産婦人科医や小児科医を悩ませているのが医療のコンビニ化です。コンビニとはコンビニエンスストアのことで「いつでも開いてて便利」とか「困ったときに便利」など「便利」を最大の売り物にしてきた業種です。医療がコンビニ化しているとはどういうことでしょう?医療がもっと便利になった?!というわけではなさそうです。医療のコンビニ化は主に医療側ではなく患者側の要因によるようです。つまり医療を利用する患者側が「便利」をキーワードに受診するようになったことです。
 わかりやすい例を挙げれば、「昼間は仕事で忙しいから夜間診療なら待ち時間が少ないので夜間の小児科を受診した」「3日前から微熱があったけど変化がないので夜間診療を受診した」などです。悲しいことにそういった病院の利用の仕方をするお母さんのなかには「だって夜間診療に行ったほうが待たされないし、夜間加算も含めて6歳未満だから無料だもん」とあっけらかんと言い放つことです。
どちらのケースも日中に受診することが不可能ではなかったはずです。このような患者の自己都合での便利を優先すると、本当に深刻な症状の患者さんが待たされて病気が重症化ないし悪ければ死にも係る事態になることだってあります。
 もちろん受診するお母さんたちにも言い分はあります。「だって平日は5時まで仕事で診療時間に連れて行けない」「保育所以外見てくれるところがない」などです。社会構造が以前と違ってきているのに起因する問題はありますが、医療が社会保障であり保険として国民全体で支えている構造になっている以上、自己都合は最優先できません。
 このような変化になんとか対応して行こうと医療界もがんばっているようですが、このまま本質的な問題解決を怠っていれば本当の医療崩壊が起きて受診そのものができなくなる危険があると思います。

 さて、歯科では医療崩壊やコンビニ化についてはどうでしょう?実は、歯科はもともとコンビニ化していたと思います。その証拠に日本全国のコンビニの数より歯科医院の数のほうが多いのです!(これは本当ですが、コンビニ化の証拠ではないです(^^ゞ)
 「歯が痛くて困ったから受診した」「取れたから受診した」「腫れたから受診した」などが主な歯科にかかる理由だと思いますが、あえて厳密に言うとわたしたちには軽い症状なのに昼間が忙しいから夜間小児診療を受診するお母さんと同じように見えます。
 「歯が痛くて困ったけどちゃんと日中に受診してるじゃないか?!」とお叱りを受けるかも知れませんが、よく話を聞いてください。
 医科の場合、当たり前ですが対象が身体です。この場合、突発的な症状の変化や痛みが出たりします。そんな時は緊急の対応が必要になります。歯科の場合は対象が主に口です。この場合、突発的な痛みが出たと思いますが実は痛みが出現するには少なくとも2年前から虫歯は始まっています。ですからそれ以前に対応していれば痛みが出ることもなく、神経を取ることもなく済んでいたと思います。でも自分じゃわからないから今になって痛みが出たので受診したのじゃないか!とおっしゃられると思います。ですからそれには歯科の特有な条件があるのです。対象が硬組織ですから自分ではわからない、だから定期健診しか健康を維持する方法はないのです。
 痛みもないのに歯科に行けない?いいえ、そんなことはありません。治療のために受診するのではなく、健康維持のために受診する。そういう歯科医院の利用をして欲しいのです。そうすれば歯科に応急処置なんてありえないし、コンビニ化している歯科医院を本来の健康メンテナンスセンターにすることができるのです。
 それは患者さん自身に関わる問題です。
 本当に応急処置が必要だと思ったのはこの5年で1件ほどです。バスケット競技中に打撲、歯の脱落が起きた。これくらいです。それ以外は定期健診をしていればすべてコントロールできた問題です。
 歯を削ったり、抜いたりするのは患者さんだけが嫌なわけではありません。ぼくらだって嫌なんです。だからそうならないための受診をお勧めします。
 逆に応急処置が普通はありえないって言うようなそんな口の状態を管理できるってまだ信じられませんか?ぼくらのグループの先生たちはそれができると思っています。そんなレベルの管理をして健康維持をやっていきたいと思いませんか?
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